江戸しぐさに学ぶ心意気。
2007年 10月 05日
以前に比べて公共の場でのマナー低下が増えていると思いませんか?
・電車やバス、病院や映画館などの公共の場で携帯に出て会話する。
・図書館の本を平気で破いたり汚したりする。
・歩くときに傘を地面と平行に持つ(とがった部分が後ろの人を突き刺しそうになる)
・ガムやゴミ、たばこを平気で道ばたに捨てる。
・交差点内でタクシーを止めようとする。
これね、何も「今時の若い子は・・・」って訳じゃないんですよね。いっぱしの大人の方がマナーが悪かったりします。満員電車でもいい大人がコミック雑誌を読んでいて、背表紙が頭に当たっていたりすることもあります。
一時期AC公共広告機構で江戸しぐさをとりあげていましたね。確か去年だったと思いますが、動画サイトを探しても見当たらないのが残念です。江戸時代の泰平は200年以上続いた訳ですが、それは政治の力のみではなく、町人同士の互いを思いやり協力し合う姿勢も一役かっていたとも言われています。今よりも人口密度が高い江戸の城下町で、ひとびとは一体どのようにして快適な暮らしを手に入れたのでしょう?
狭い通路で雨の日にすれ違う場合、こういう風に傘を外側に傾けてすれ違うことを言います。こうすると雨のしずくが相手にかからず、ぶつからず、お互いに気持ちよくすれ違うことが出来ます。私は誰に教わったのか随分小さな頃から当たり前にしてきましたが、最近は本当に見かけなくなりました。傘はガシガシ当たり、しずくは肩にかかりまくりです(涙)
この他にも・・・
・往来しぐさ(肩引き) すれ違うときに肩がぶつからないように引く。
・三脱の教え 初対面の人に、年齢・職業・地位を聞かないルール。
身分制度を意識しない、相手をおもんばかる教え。
・時泥棒をしない 断り無く相手の時間を奪うのは重罪とされた。
・お心肥やし 読み書きそろばん以外に、人格を磨くことが重要視された。
などがあります。こちらのサイトにまとめがありました。どれも納得いくものばかりです。
狭い城下町で他人同士が協力し合い、助け合うことで、より良い環境と楽しく過ごす術を得たわけです。これって、モラルと深い関係がありますよね。自分がされて嫌なことを他人にしないのはもちろんですが、その逆で、されて嬉しいことはしたほうがいいと思うのです。
そうしてコミニュケーションを取ることで、世代を超えたおつきあいが出来れば、知恵や教養も深まるように思います。たぶん。私が小さい頃は、悪いことをしたら見ず知らずの人にも怒られたものです。今やそんな光景も見られなくなりました。見て見ぬフリの方が、自分も嫌な思いをしなくてすむからです。でも、例えば小さなことでもプラスの連鎖が広がれば、もっとよりよい環境になるんじゃないかなぁ・・・なんて、考えてます。なんか、うまくまとめられませんけど。
【報 告】
以前の記事でムコ多糖症のことについて書いたことがありました。
日本では認可されていない有効な治療薬があるそうなのですが、それがこの度認可されたそうです。沢山の方の協力で良い方向へ進んだのではないかと思います。私は何もしていないけど、本当に良かったなぁと思いました。
by tsubaki_koharu
| 2007-10-05 00:59
| 考える